2018-01-01から1年間の記事一覧
ゲルマニア (集英社文庫) 作者: ハラルトギルバース,Harald Gilbers,酒寄進一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/06/25 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (34件) を見る 最近は長い休み中なので、また懲りずにドイツ語で長い小説を(休み中に読み終…
ブログ名を変更した。 それはいいとして、今年(2018年)のベスト映画(おすすめ映画)を5本上げようと思う。基本的にはこのブログに書いたものから。(ちなみに、ブログに感想を書かずとも観た映画は結構あるが、大抵は何か書くほどのものではなかった、つ…
『アリー/スター誕生』を見た。泣いてしまった。 とはいえ、監督(ブラッドリー・クーパー)のセンスがとりわけいいとか、話し運びがとりわけうまいとか、そんなことは思わなかった。むしろ、二三回あった無駄にシンメトリーな画面構図のシーンやぶつ切りに…
『来る』を見た。つまらなかった。 前半の妻夫木始めこの世界の住人のクソさを見せつける辺りは、確かにかなりよかった。みんながみんな「嘘」を生きているということを観客に画でわからせてしまうあたり、(たとえ怖くなくとも)この調子なら面白くなりそう…
大評判だったので『へレディタリー/継承』をかなり楽しみにして見に行った。面白くなくはなかったが、怖くはなかった。 そう、面白かったとは言っていい。前半に起きる惨事からの一連の展開は、はっきりと最悪である(という形で面白い)。しかし、ホラー映…
クイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』を見た。私はノレなかった。 と言って、私が楽しめなかったのは当然といえば当然で、(ある意味で)私が悪い。というのも、私はクイーンのファンではないのだから。見に行った私がどうかしていたのだ。禁煙して…
『キャングース』を見た。あまりにも陰惨で、陰気で、見るのが辛くなった。 とはいえ、こうも映画内に暴力が溢れているのは、暴力描写というものが監督は好きなのだろうという身も蓋もない動機を考えないことにするなら、一種の誠実さが理由なのだろう。つま…
『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』を見た。めちゃくちゃ面白かった。先の読めない展開、善も悪もクソもない剥き出しの暴力、淡々としているようでいて緊張感のある演出……しかしまぁ、『イコライザー2』のときも思ったが、こういうひたすら面白い映画…
『エミールと探偵たち』(原題“Emil und die Detektive”)をドイツ語で読んだ。 エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018)) 作者: エーリヒ・ケストナー,ヴァルター・トリアー,池田香代子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/06/16 メディア: 単行本 …
『ヴェノム』を見た。つまらなかったことは間違いない。アクションの半端さ、コメディの半端さ、ストーリーのどうでもよさ…… とはいえ、この映画にとっては全く本質的な事ではないが、しかし考えるべき点がないではなかった。それを一言で表現してみれば、心…
最近、たまたまファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』をたまたま見返しており、これまたたまたま同監督の『13回の新月のある年に』『第三世代』がユーロスペースでやっているというので見に行った。 といって、私は特にファスビンダーのファンと…
クリードの新作に備えて、最近『ロッキー』シリーズを見返した。と言っても、3,4,5,ファイナル、だけで、1,2は(特に1は昔見過ぎたので)見なかった。3,4は昔よりも面白く感じ、5,ファイナルは昔ほど楽しめなかった(もちろん楽しんだが)。 …
『法人類学者デイヴィッド・ハンター』をドイツ語で読み終えた(ドイツ語題は“DIE CHEMIE DES TODES”だが、そもそもこの本はもともと英語で書かれたもので、英題は“THE CHEMISTRY OF DEATH”である)。ミステリーである。 法人類学者デイヴィッド・ハンター (…
最近は相変わらず『法人類学者デイヴィッド・ハンター』のドイツ語版(“DIE CHEMIE DES TODES”)にかかりきりだ。知らなかったのだが日本語訳でどうやら500ページ近くあるようで、わりとすぐに読み終えられるだろうと思っていた私は、甘く見ていたと言わ…
『クワイエット・プレイス』を見た。傑作だろう。最近は映画に限れば面白いものばかりにあたっている。 アイディアやストーリーや演出の妙などは一見すれば自明なので、ここでは触れない(というより、そういうことについて語る気にならないだけか)。例のご…
最近のドイツ語の勉強。どれが面白いドイツ語の本かを調べるのがめんどくさかったので、省略のされていない(ungekürztと検索)オーディオブックがある本を選んだ。たしか、アマゾンの検索結果の一番上に出てきたのが“DIE CHEMIE DES TODES”で、問題なさそう…
最近、映画を見すぎている。疲れているのだろう。『アントマン&ワスプ』に『ザ・プレデター』……2つとも見なくていい映画だった(つまらなかった)。ドウェイン・ジョンソンが好きなので『スカイスクレイパー』もそうであったら嫌だなぁと心配していたのだ…
THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから DVDコレクターズBOX 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 発売日: 2018/02/21 メディア: DVD この商品を含むブログ (1件) を見る 海外ドラマの『THIS IS US 36歳、これ…
『寝ても覚めても』を見た。大傑作! こういう完成された作品についてはもう何も言うことない。とにかく面白いので、とにかく見るべきである。 とはいえ、ほんのちょっとだけ本作の印象を書くと「人間の描けている黒沢清」といった感じであった。もっとも、…
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』を見た。傑作。面白かった。原作の韓国映画は昔に見たはずだが、覚えていない(楽しかったというのは覚えているが)。 大根仁の前作『SCOOP』もかなり面白かったが、しかし今回はあのミソジニーじみたハードボイルドとは打って…
『検察側の罪人』を見た。この監督(原田眞人)の映画は初めてであったが、なんとも微妙といった感じだった(たぶん、もっと良い作品があるのだろうとは思うのだが)。本作は一言で言うと、ゴジラの出てこない『シン・ゴジラ』。つまり、端から理解される気…
またドイツ語で(児童書だが)本を読んだ。オトフリート・プロイスラーの『小さい魔女』(“Die Kliene Hexe”)である。ドイツ語のレベルとしては、おそらくケストナーの児童書よりも簡単だと思われる。が、ケストナーのほとんどの児童書が「大人も読める」(…
世界の独在論的存在構造: 哲学探究2 (哲学探究 2) 作者: 永井均 出版社/メーカー: 春秋社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 永井均の新刊の『世界の独在論的存在構造 哲学探求2』を読んだ(それにしても、冗談みたいに哲学…
大体二週間を使ってケストナーの『ファービアン』(原題“DER GANG VOR DIE HUNDE”)を読んだ。ドイツ語の原書である。かなり厳しい戦いだったが、一日20ページぐらい読み、どうにか気が狂う前に読み終えることができた。 ドイツ語でケストナーによる児童書…
『インクレディブル・ファミリー』を見た。今夏一番の面白さであるのは間違いないだろう(もっとも、今年の夏は映画は不作だと思うが……)。ヒーロー子育てが楽しい、バトルが楽しい、とにかく楽しい。唯一残念に思ったのは、悪役の動機の部分。それも、ある…
ケストナーの『ファービアン』を読んでいる。いや正確に言うと、『ファービアン』の完全版である“DER GANG VOR DIE HUNDE”を原書で読んでいる。完全版というのは、『ファービアン』は(ケストナーの意に反して)けっこう文章を修正・削除されている版らしく…
最近立て続けに『ウインド・リバー』、実写版『BLEACH』、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』を見たが、どれもパッとしなかった。今またドイツ語でケストナーの小説(今回は大人向けの本)を一日20ページぐらい読んで急速にドイツ語慣れしよ…
『ジュラシック・ワールド/炎の王国』を見た。感想:つまらなかった。 久々に〈何もない〉映画を見たなぁ。もちろんストーリーはあった、アクションはあった、恐竜はいた、しかし、依然として何もなかったのだ……。いわば、存在はあった、しかし中身がなかっ…
『未来のミライ』を見た。全体としてみると、なかなか面白かった。 しかし最初に言っておかなければならないが、主人公の男の子(くんちゃん)の声、ひどかった……。最初から最後まで大人の女の声にしか聞こえず(くんちゃんと未来のミライ、同世代の女の声に…
ケストナーの『五月三十五日』を原書("Der 35. Mai")で読んだ。ケストナーの児童書はこれで3冊目。どうやら日本語版は絶版らしいが、結構よかった。 5月35日という実際にはない日に、主人公の少年とその叔父が南太平洋へと馬に乗って旅をする。目的地に至…