ドイツ語マラソン途中経過
最近は長い休み中なので、また懲りずにドイツ語で長い小説を(休み中に読み終えるのを目標に)読んでいる。『ゲルマニア』という歴史+ミステリーといった感じの本で、舞台は1944年のベルリン。ユダヤ人の元刑事がその優秀さゆえに、なんとナチ(というかSS)が手をこまねいている事件の解決に協力しなければならなくなる、という面白い設定。
ところどころ時代背景の説明・描写が入り(むしろそれをするためにストーリーがあるような印象さえ受ける)中々読み応えがある、といったら感じはいいが、ドイツ語で読んでいることもあり、多少面倒ではある。それと、たぶん世界のミステリーの潮流なのだろうが、グロテスクな描写が多く辟易とする。生理的に嫌だというより、よりグロテスクにして刺激たっぷりにしないとみんなは退屈してしまうのだろうという作者の配慮と、とはいえどんな刺激にも慣れてしまう我々のことを考えると、切りがないという思いでいっぱいになる。
とはいえ、中々キャラクターが魅力的で面白い。続編が数冊出ているようだが、手を出そうかどうか検討するくらいにはいい作品だ。