であ・あいんつぃげ

こんにちは……

最高な『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』

ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』を見た。めちゃくちゃ面白かった。先の読めない展開、善も悪もクソもない剥き出しの暴力、淡々としているようでいて緊張感のある演出……
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しかしまぁ、『イコライザー2』のときも思ったが、こういうひたすら面白い映画というのは、別にこちらとしては言うべきことがあまりない。ただ、前作は見返していないが、前作よりは面白いのは間違いない、それだけは言えそうである。前作のドゥニ・ビルヌーブの演出は緊張感に溢れていたというより、(彼の作品はいつもその傾向があると思うが)ただ「緊張感に溢れているという演出意図」を観客である私が受け取っていただけのように思う。言わば、私は緊張で体をこわばらせたわけではなく、緊張で体をこわばらせる「べき」場面なのだろうと、あくまでも抽象的に理解し、理解できたことを(他人に、自分に)示したくて緊張した「ふり」をしていた。「こういうのが逆に緊張感があるんだよ! 僕は知っているんだ!」というわけである。一般にアートと呼ばれるものはより抽象的である方が「偉い」とされる傾向があると思うので、今作よりも前作の「抽象的な緊張感」の方が尊ばれるのは当然と言えば当然だが、今作の脚本家の監督作である『ウインド・リバー』を見たあたりで、私はどうもその「抽象的な緊張感」に決定的にうんざりしてしまったようである。あの作品も「緊張すべき」であることは伝わってきたが、実際のところ私はあくびを噛み殺していただけであった。

さて、それでは今作はどうだったかと言うと、前作ではまだまだ「演出意図としては緊張すべき」という抽象的な段階に留まっていたのに対して、演出の方向性は同じなのにも関わらず(そう、そここそが素晴らしい!)、実際に観客である我々(私)を緊張させることに成功している。他では味わったことが(あまり)ない緊張感、振り回され感、寂寥感、素晴らしかった!

 

ボーダーライン(字幕版)
 

 

ボーダーライン