しゅばいん・げはぷと

こんにちは……(全てネタバレ)

感想

『ファイナル・スコア』面白いよ!

『ファイナル・スコア』を見た。面白かった。 ああ、本当に「面白かった」の一語に尽きるような単純な作品であって、言うことがほぼ何もない、スタジアム版の『ダイ・ハード』である。去年公開された『スカイスクレイパー』も面白かったが、それと同種の作品…

『THE GUILTY/ギルティ』は相当よい(し、重い)

『THE GUILTY/ギルティ』を見たが、傑作だと思った。 映画のタイトル通り「罪」を巡る物語だが、これがかなりよくできている。恐るべきことに、罪の起源まで観客にわからせてしまう。キーワードはもちろん「蛇」である。 『ギルティ』という題で、「蛇」と来…

『ファースト・マン』

デイミアン・チャゼル監督の『ファースト・マン』を堪能した。 世界の外を目指す男の話なのに、その彼こそがもう決定的に世界の外などないと観念していて、にもかかわらず月に行くのだがやはりそこもまた世界のうちに過ぎなかったと確認する、そんな物語だと…

おしい!!どうして!!『サスペリア』

リメイク版『サスペリア』を見た。元のは見ていない。 欠点は大きすぎるほど大きく、「おしい」作品であるが、にもかかわらず良いところが良すぎるので傑作であると言わざるを得ない、その意味でもこちらの心を「引き裂く」ような作品であった。 よい点は説…

瞑想本紹介

マインドフルネス瞑想についての中々おすすめの「参考書」、それがこれ↓ 〈目覚め〉への3つのステップ: マインドフルネスを生活に生かす実践 作者: ラリー・ローゼンバーグ,藤田一照 出版社/メーカー: 春秋社 発売日: 2018/10/25 メディア: 単行本 この商品…

『ミスター・ガラス』は一線を超えて……

シャマランは結構好きだが、『ミスター・ガラス』は微妙だった。 今作を見るにあたって『アンブレイカブル』と『スプリット』を見たのだが、初見だった『スプリット』にはやられた。(世評に反して?)『ヴィジット』がつまらなかったこともあり『スプリット…

『クリード 炎の宿敵』

『クリード 炎の宿敵』(『クリード2』)を見た。泣き濡れてしまった。 しかしまぁ、欠点から言うと、前作から感じていたことだが、ロッキー(シリーズ)にはあったストーリー・テリングのタイトさとシンプルさは失われ、冗長に感じた部分もあるにはあった。…

『ゲルマニア』

『ゲルマニア』をドイツ語でついに読み終えた……。長い戦いだった……。 ゲルマニア (集英社文庫) 作者: ハラルトギルバース,Harald Gilbers,酒寄進一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/06/25 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (34件) を見る 歴史もの…

『ワイルド・ストーム』

『ワイルド・ストーム』を見た。ほっこりした。 ここまで何もない映画というのも最近は珍しい。ラストの見せ場がマッドマックスから美学を抜いたようなあれだったのはただただ愉快(事前に予想できていてもよそさそうなのに、私は全く予想だにしていなかった…

vs.『欲望会議』〜この本は自己批判して(しまって)いるか〜

『欲望会議』(千葉雅也、二村ヒトシ、柴田英里)を読んだ。思うところがあるので、ちょっと感想(というか批判)を書いてみようと思う(とはいえ、最初から軽いものを読む気持ちで読んだのだから、文句を言う必要、または権利さえ実は全くないのだが……)。 …

ドイツ語マラソン途中経過

ゲルマニア (集英社文庫) 作者: ハラルトギルバース,Harald Gilbers,酒寄進一 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2015/06/25 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (34件) を見る 最近は長い休み中なので、また懲りずにドイツ語で長い小説を(休み中に読み終…

2018年ベスト映画(+ブログ名変更)

ブログ名を変更した。 それはいいとして、今年(2018年)のベスト映画(おすすめ映画)を5本上げようと思う。基本的にはこのブログに書いたものから。(ちなみに、ブログに感想を書かずとも観た映画は結構あるが、大抵は何か書くほどのものではなかった、つ…

『アリー/スター誕生』に泣く

『アリー/スター誕生』を見た。泣いてしまった。 とはいえ、監督(ブラッドリー・クーパー)のセンスがとりわけいいとか、話し運びがとりわけうまいとか、そんなことは思わなかった。むしろ、二三回あった無駄にシンメトリーな画面構図のシーンやぶつ切りに…

『来る』

『来る』を見た。つまらなかった。 前半の妻夫木始めこの世界の住人のクソさを見せつける辺りは、確かにかなりよかった。みんながみんな「嘘」を生きているということを観客に画でわからせてしまうあたり、(たとえ怖くなくとも)この調子なら面白くなりそう…

『へレディタリー/継承』が怖くない理由

大評判だったので『へレディタリー/継承』をかなり楽しみにして見に行った。面白くなくはなかったが、怖くはなかった。 そう、面白かったとは言っていい。前半に起きる惨事からの一連の展開は、はっきりと最悪である(という形で面白い)。しかし、ホラー映…

『ボヘミアン・ラプソディ』

クイーンの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』を見た。私はノレなかった。 と言って、私が楽しめなかったのは当然といえば当然で、(ある意味で)私が悪い。というのも、私はクイーンのファンではないのだから。見に行った私がどうかしていたのだ。禁煙して…

陰惨(気)な『ギャングース』

『キャングース』を見た。あまりにも陰惨で、陰気で、見るのが辛くなった。 とはいえ、こうも映画内に暴力が溢れているのは、暴力描写というものが監督は好きなのだろうという身も蓋もない動機を考えないことにするなら、一種の誠実さが理由なのだろう。つま…

最高な『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』

『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』を見た。めちゃくちゃ面白かった。先の読めない展開、善も悪もクソもない剥き出しの暴力、淡々としているようでいて緊張感のある演出……しかしまぁ、『イコライザー2』のときも思ったが、こういうひたすら面白い映画…

『エミールと探偵たち』

『エミールと探偵たち』(原題“Emil und die Detektive”)をドイツ語で読んだ。 エーミールと探偵たち (岩波少年文庫 (018)) 作者: エーリヒ・ケストナー,ヴァルター・トリアー,池田香代子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/06/16 メディア: 単行本 …

『ヴェノム』とマインドフルネス

『ヴェノム』を見た。つまらなかったことは間違いない。アクションの半端さ、コメディの半端さ、ストーリーのどうでもよさ…… とはいえ、この映画にとっては全く本質的な事ではないが、しかし考えるべき点がないではなかった。それを一言で表現してみれば、心…

ファスビンダー作品を「楽しむ」

最近、たまたまファスビンダーの『ベルリン・アレクサンダー広場』をたまたま見返しており、これまたたまたま同監督の『13回の新月のある年に』『第三世代』がユーロスペースでやっているというので見に行った。 といって、私は特にファスビンダーのファンと…

ドイツ語マラソン(ミステリー篇)

『法人類学者デイヴィッド・ハンター』をドイツ語で読み終えた(ドイツ語題は“DIE CHEMIE DES TODES”だが、そもそもこの本はもともと英語で書かれたもので、英題は“THE CHEMISTRY OF DEATH”である)。ミステリーである。 法人類学者デイヴィッド・ハンター (…

『クワイエット・プレイス』

『クワイエット・プレイス』を見た。傑作だろう。最近は映画に限れば面白いものばかりにあたっている。 アイディアやストーリーや演出の妙などは一見すれば自明なので、ここでは触れない(というより、そういうことについて語る気にならないだけか)。例のご…

『スカイスクレイパー』という僥倖

最近、映画を見すぎている。疲れているのだろう。『アントマン&ワスプ』に『ザ・プレデター』……2つとも見なくていい映画だった(つまらなかった)。ドウェイン・ジョンソンが好きなので『スカイスクレイパー』もそうであったら嫌だなぁと心配していたのだ…

大傑作『寝ても覚めても』

『寝ても覚めても』を見た。大傑作! こういう完成された作品についてはもう何も言うことない。とにかく面白いので、とにかく見るべきである。 とはいえ、ほんのちょっとだけ本作の印象を書くと「人間の描けている黒沢清」といった感じであった。もっとも、…

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』

『SUNNY 強い気持ち・強い愛』を見た。傑作。面白かった。原作の韓国映画は昔に見たはずだが、覚えていない(楽しかったというのは覚えているが)。 大根仁の前作『SCOOP』もかなり面白かったが、しかし今回はあのミソジニーじみたハードボイルドとは打って…

『検察側の罪人』

『検察側の罪人』を見た。この監督(原田眞人)の映画は初めてであったが、なんとも微妙といった感じだった(たぶん、もっと良い作品があるのだろうとは思うのだが)。本作は一言で言うと、ゴジラの出てこない『シン・ゴジラ』。つまり、端から理解される気…

『小さい魔女』を(原書で)読んだ

またドイツ語で(児童書だが)本を読んだ。オトフリート・プロイスラーの『小さい魔女』(“Die Kliene Hexe”)である。ドイツ語のレベルとしては、おそらくケストナーの児童書よりも簡単だと思われる。が、ケストナーのほとんどの児童書が「大人も読める」(…

永井均の新刊を(頑張って)読んだ!

世界の独在論的存在構造: 哲学探究2 (哲学探究 2) 作者: 永井均 出版社/メーカー: 春秋社 発売日: 2018/08/17 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 永井均の新刊の『世界の独在論的存在構造 哲学探求2』を読んだ(それにしても、冗談みたいに哲学…

『ファービアン』を読了

大体二週間を使ってケストナーの『ファービアン』(原題“DER GANG VOR DIE HUNDE”)を読んだ。ドイツ語の原書である。かなり厳しい戦いだったが、一日20ページぐらい読み、どうにか気が狂う前に読み終えることができた。 ドイツ語でケストナーによる児童書…